「花の活用法」花の飾り方と、花を長く楽しむ方法 -how to use

急にその場が明るくなったり華やいだりしたとき、「まるで花が咲いたよう」という表現が用いられることがあります。花にはプラスのイメージがあるようです。
暮らしに花を飾るときに、手軽さでおすすめしたいのは切り花です。切り花の飾り方や扱い方の注意点、花を保存する加工法をご紹介いたします。身近に飾る事で、花の咲き方の変化にも気が付きます。生花を、より長く楽しむ活用方法の提案です。

切り花の活用方法 ~用途と目的~

用途や目的の面から活用方法を考えます。

ウェルカムフラワー

結婚式会場の入り口に飾られている、ウェルカムボード。花婿花嫁に代わって、写真や花やメッセージで出迎えます。来場者の緊張をほぐし、話題も提供し、これから始まる結婚式・披露宴への期待が高まります。

家庭に於いて、来客や家族を迎えるウェルカムフラワーは、家の門から玄関へのアプローチが一般的です。丹精込めた鉢植えやプランターの美しい花は、ガーデニングの醍醐味です。土づくり・肥料・虫対策と、毎日の手入れは欠かせません。季節により、見頃の花を入れ替える作業も必要です。

私がお勧めしたいのは、玄関を飾るウェルカムフラワーです。小さなデスクを置き、アレンジメントを飾ったり、モルタル造形の花台に花を添えたり、花瓶に一輪の花を挿したり。
限られた広さですので、ウェルカムボードのように、テーマを決めて飾ることができます。話が盛り上がり、なかなか部屋まで行きつかない、そんな嬉しい誤算もありそうです。

テーブルフラワー

Atelier桜木作品

華やかにホテル・レストランのテーブルを飾る卓上装花。結婚式やパーティにおいて、鮮やかに飾られています。
花は一輪でも、印象的にテーブルを飾ることができます。ガラスの器に、ガーベラやバラの花を浮かべただけの装花も、とても魅力があります。
隣町の喫茶店はオムライスが評判ですが、テーブルにはグラスに挿した小さな花が、いつも飾られていました。可愛らしい花は、テーブルにより少しずつ異なり、さりげなく置かれていました。バリエーションに富んだオムライスのメニュー以上に、おもてなしの心が嬉しくて、料理を待つ時間・食事をする時間がいっそう豊かになりました。

フラワーギフト

フラワーギフトは、花束やフラワーアレンジメントや寄せ植えなどがあり、運送便で送る事も出来ます。好みの花で作ったアレンジメントやブーケでしたら、贈る方の好みや趣旨に合わせる事が出来ます。
フラワーギフトを依頼する場合、注意して頂きたい点です。

  • 予算  予算により、使用する花の種類や本数が変わります。
  • 事前予約 希望する花を仕入れる手配が必要になりますので、1週間前に予約する事をお勧めいたします。
  • ギフトの趣旨 お祝いの内容・贈る目的を明確に伝えます。
  • 希望する具体的なイメージ・好きな花や色なども重要です。

デイリーフラワー

花を暮らしに取り入れる方法のひとつに、お気に入りのグラスやコップや花瓶を見つけることをお勧めします。スタイリッシュな飾り方・シンプルな飾り方・可愛らしい飾り方。置く場所に合わせて選んだお気に入りの器は、花のある暮らしの第一歩となります。花の様子を身近で観察していると、新たな発見をすることもあります。花は、一年を通して販売されています。お花屋さん以外にも、スーパーマーケットや道の駅・直販所などでも購入する事が出来ます。

切り花の活用方法 ~飾り方~

切り花を飾る方法を、いくつかご紹介いたします。

アレンジメントと生け花

フラワーアレンジメントは吸水スポンジを器に入れ、花をスポンジに挿して固定します。生け花は剣山を使って花材を固定しています。
どちらも、花の美しさに、デザインの美しさが加わります。和洋を問わず、古来から好まれてきました。流派や様式が様々で、教室もたくさんあります。
吸水スポンジは、水の補給が必要です。スポンジの表面が乾いてきますので、コップ半分位の水をスポンジの表面にかけて補います。

Atelier桜木作品
アレンジメント

花瓶に飾る花

投げ込みアレンジやブーケは、花瓶や竹筒やボトルなどに花を飾ります。ガーベラのように茎が空洞になっている花は茎が傷みやすいので、器には少なめに水を入れます。底から2~5cmほどの高さまで水を入れれば大丈夫です。水を吸うのは切り口ですから、少なめに水を入れ、水がなくならないよう注意します。花の長さは、長すぎると倒れやすく不安定です。使う花瓶の高さの2倍を目安に、それより短かめに切ると良いでしょう。
水が通る導管は、折れ曲がると水が届きません。茎が折れてしまった場合、折れた部分でカットして、花瓶やガラス瓶やカップに挿して飾ると、まだしばらく楽しむ事が出来ます。茎が傷んだ場合も、同様にカットすると良いでしょう。

ブーケは、切り口に水を含ませたペーパーをあて、セロファンなどで水漏れしないようラッピングする事が多いようです。可愛らしいラッピングはそのままにしたくなりますが、外して花瓶に生ける事をお勧めします。

リース・スワッグ

リースやスワッグは、インテリアやディスプレーとしても人気があります。フレッシュフラワーは、リース型の吸水スポンジに花を挿します。
そのままドライフラワーになる花(ミモザやアザミなど)は、リース台や針金にワイヤーで固定して作ります。スワッグは台を使わず、ワイヤーで固定しながら形を作っていきます。生木はしなやかさがあるので、加工がしやすく、そのまま飾れば時間の経過とともに、ゆっくりドライになっていきます。

切り花の活用方法 ~より長く飾って楽しむために~

切り花を、より長く飾って楽しむために、次のことに注意します。

購入するときに注意すること

花を購入するとき、新鮮な花を選びたいものです。野菜は、へたがピンとしている方が新鮮です。花も野菜同様、葉や茎の様子を観察します。葉がピンとしていて、茎がぬるぬるしていない花を選びます。ラッピングで花弁が折れていないか、確認する事も大切です。最近のラッピング資材は可愛らしくて、そのまま飾りたくなりますが、蒸れてしまいますので購入後は外します。

夏の水の濁りを防ぐために

夏場に花が早く枯れてしまう原因は、腐敗菌の増殖による水の濁りが考えられます。細菌の増殖には、温度・水分・栄養の3条件が必要です。夏場は気温が上がる為、菌の増殖が早まります。そして、栄養。茎より葉に栄養分があります。切り花を飾る際、水につかる部分の葉は取り除きます。吸水スポンジに挿す部分の葉も、同様に取り除きます。葉が多すぎると密集し、カビが生えやすくなります。茎は流水でよく洗い流します。次亜塩素酸ナトリウムで消毒する方法もあります。(花に悪い影響があるのでは、と心配されるかもしれません。実は、給食で出される生野菜は、食品添加物と認められている次亜塩素酸ナトリウムの希釈液に漬けて消毒されています。食中毒予防のため、衛生管理上、不可欠な作業です。)他には茎を焼いたり、湯につけるやり方もあります。水揚げが良くなると言われていますが、細菌の増殖を防ぐ効果もありそうです。
植物の生育には水が不可欠です。菌の増殖を防ぐため、吸水スポンジの表面には薬剤が塗布されています。使用するときは、刻印してある面に花を挿します。花の延命剤なども市販されています。水がぬるぬるしている場合は、花器を洗剤で洗います。

切り花の加工法

沢山の花を保存したいとき、加工する方法もあります。

ドライフラワー加工

ドライフラワー加工は、自然乾燥法とシリカゲルを使う方法とがあります。
自然乾燥法は、花を束ねて逆さにつるします。風通しの良い日陰が良いでしょう。茎の細い花や、花弁の薄い花は、比較的ドライ加工しやすいと言えます。
ホームセンターで販売しているドライフラワー用シリカゲルを使う場合は、シリカゲルと花を密閉容器に入れて乾燥させます。
花は、水分を抜く工程で、壊れやすくなります。どちらの加工法も、花や葉の形が美しくなるような状態に保ち、乾燥させます。押し花も、ドライフラワー加工のひとつです。

プリザーブド加工

本物の花を加工したプリザーブドフラワーは、花を何年も楽しみたい方にはとても人気があります。加工には薬剤を使用します。大手通販サイトでは、加工溶液の販売をしていますので、家庭で加工することも可能です。
加工溶液は、使用回数に限度があります。繰り返し使うと、加工時間が掛かり、仕上がり状態が悪くなります。また、加工溶液に1~2日漬けるため、一度に沢山の花を加工するためには大量のプリーザーブド加工液が必要になります。プリザーブドフラワーの色は、花本来の色ではなく、一度脱色してから着色しています。赤い花にしたいときは赤の着色液、黄色は黄色の液,と必要な色の種類だけ着色料が必要です。美しく作る為には、新鮮な花を使う必要もあります。自分でも加工することが出来ますが、コストが掛かる加工法です。

まとめ

花の活用方法として記憶に残っているのは、ラグビーW杯2019。エコパスタジアムでは、対戦チームのユニフォームをイメージして、ガーベラで飾られたパネルが設置されました。ガーベラの産地、静岡県ならではのおもてなしでした。生花ならではの美しさと驚きがあり、話題になりました。
毎日の暮らしに、気軽に飾ることができる切り花。季節の花を飾り、変化を楽しむ。飾り方のヒントと、生花の美しさをより長く楽しむ方法をご紹介いたしました。

花産業が盛んな静岡県では、様々な取り組みも行われております。浜名湖周辺の公園を結んだ「アメイジングガーデン浜名湖」の記事では、七つの庭園をご紹介しております。新しい花の活用法が始まっていました。

「アメイジングガーデン・浜名湖」~gardentourismへの取り組み

参考記事 【お花の基礎】切り花を長持ちさせるコツ―水揚げの方法