「アメイジングガーデン・浜名湖」~gardentourismへの取組み

「日本の春は浜名湖から。」浜名湖花フェスタ2021で見た「アメイジングガーデン・浜名湖」。聞きなれない名でした。調べてみると固有の庭園の名称ではなく、7つの庭園で構成されているそうです。「アメイジングガーデン・浜名湖」として、2019年に国のガーデンツーリズム登録制度に登録。地域が一帯となって感動の輪を広げる取り組みが始まっていました。その詳細をご紹介いたします。

アメイジングガーデン・浜名湖とは

地域の活性化と庭園文化の普及を図るため、各地域の庭園の連携により、魅力的な体験や交流を創出する取り組み「ガーデンツーリズム」をご存知でしょうか。国土交通省が2019年から行っている登録制度です。地域ならではの特徴を持つ多様な庭園の魅力の再発見を促すため、各地域固有のテーマに基づいた庭園間の連携に着目した登録制度です。認定した協議会に対して、PRやシンポジウム開催を支援しています。その第一回のガーデンツーリズム計画に登録されたひとつが、「アメイジングガーデン・浜名湖」でした。

「アメイジングガーデン・浜名湖」の構成庭園は、浜名湖周辺だけではなく、浜松西部に位置する庭園や施設も含まれています。古くから市民や観光客に親しまれてきた歴史ある施設と、花博の会場跡地に整備された公園です。

浜名湖周辺は、日照時間が長く温暖な気候の為、年間を通じて花卉栽培が盛んです。2004年の浜名湖花博を契機に、2015年からは毎春に浜名湖花フェスタを開催するなど、花の名所が連携したイベントを実施しています。
歴史的な価値のある庭園や植物園、公園を訪れる旅行の形は、ガーデンツーリズムとして海外では人気があります。日本で新たに始動したガーデンツーリズム登録制度において、「アメイジングガーデン・浜名湖」は、複数の庭園が一帯となり、移り変わる季節と花の見頃をつなぐ形で、日本の花と庭園観光の中心地を目指します。

将来のビジョンとして、花の公園や日本庭園と、食・グルメ、温泉、サイクリング等のアクティビティなどを組み合わせ、お客様に感動を提供するガーデンツーリズムの展開を目指しています。

連携して花の魅力を発信する浜名湖花めぐり、「アメイジングガーデン・浜名湖」の構成庭園は次の7つです。

  • はままつフラワーパーク(1970年開設の花と緑の公園)
  • 浜名湖ガーデンパーク(2004年浜名湖花博会場)
  • 龍潭寺(小堀遠州作 池泉鑑賞式庭園 国指定名勝)
  • 浜松城・松韻亭(市のセントラルパーク・池泉回遊式庭園)
  • 小國神社(森町 遠州の小京都 紅葉の名所)
  • 可睡ゆりの園(袋井市 世界150余種200万輪のゆりが咲き誇る)
  • 加茂荘花鳥園(掛川市 約500種50万本の菖蒲園)

2020年3月には、共通入場券の販売も開始されています。

加茂荘
加茂荘花鳥園
可睡ゆりの園
可睡ゆりの園

アメイジングガーデン・浜名湖の取り組み

花の名所と庭園をPRする取り組みとして、アメイジングガーデン・浜名湖と花めぐりを楽しむ、「集印帳」キャンペーンが開催されています。今回は、25の花のスタンプが用意されています。同じ花でも庭園によってデザインは変わります。期間は2月1日から6月30日まで。専用の集印帳はスタンプ設置場所で販売されていました。
集印帳のガイドマップには、15種類の花の写真と解説が載っています。その花を見る事が出来る場所・花の見所・スタンプ設置場所・見頃も記載されています。気が付いた時には既に花は散り始めていた、そんな経験をもつ私にはうれしい情報です。花めぐりは7つの構成庭園だけではなく、11の花の見所も含まれていました。
15種類の花(梅・チューリップ・フルーツアーモンド・桜・源平しだれ桃・トキワマンサク・ネモフィラ・藤・渋川つつじ・みやまつつじ・さつき・バラ・あじさい・ゆり・ハナショウブ)のリレーは7月まで続きます。

アメイジングガーデン・浜名湖と花フェスタ

3月20日から6月30日まで、浜名湖花フェスタ2021が開催されています。その間、おもてなし割引クーポンが43の施設で利用できます。また、花のスタンプラリーやインスタグラムのフォトコンテストもあります。フェスタはアメイジングガーデン・浜名湖の構成庭園と近隣の施設で行われます。メイン会場は、はままつフラワーパークと浜名湖ガーデンパークです。2つの構成庭園の様子をご紹介いたします。

はままつフラワーパーク

はままつフラワーパーク

東名高速道路、浜松西インターチェンジに加えて舘山寺スマートインターが利用できるようになり、便利になりました。浜松動物園に隣接する植物園で、広さは30万㎡あります。フラワーパークを訪れる人の多くは、カメラやスマートフォンを手に、お気に入りの場所でさかんに写真撮影しながら散策しています。複数のカメラを肩にかけ、開園と同時に一目散に目的のエリアに向かう方もいらっしゃいました。
来園者に喜んでもらえる施設を目指した樹木医、塚本こなみさんが理事長に就任され、フラワーパークは四季を問わず足を運びたくなる公園になりました。
桜の名所は日本に数多くあり、開花時期に合わせツァーも企画されています。その中で、フラワーパークの自慢は、世界一美しい「桜とチューリップの庭園」です。桜のエリアにチューリップのプランターを並べました。その数たるや約50万球。思わず写真を撮りたくなる、世界一の庭園です。頭上に広がる桜、足元には芝生の広場を飾る色とりどりのチューリップ。なんとも美しい花の競演です。

園内には、スイセンの園・アジサイ並木・ハナショウブ園・梅園・ロウバイ園・原種ツツジ園・ミズバショウのエリアなどがあります。来園者はお目当ての花を楽しむ事が出来ます。高低差もある広い園内には、フラワートレインが運行していて、子供たちにも疲れた大人にも人気です。モザイカルチャー・噴水ショー(音楽と噴水のコラボ)・こども広場・ウッドデッキステージなど、ご家族で楽しむ事が出来ます。

スマイルガーデンと藤棚


広い園内はエリアごとに趣が異なります。吉谷桂子さんの花の世界スマイルガーデンの横には藤棚が広がります。作業している園の方をつかまえて、自分の家の植物の写真を見せ、手入れ方法を教わる男性の姿がありました。「花が終わったら切ってあげないと養分が…」笑顔で対応する職員さん。花好きの二人の会話に、思わず聞き耳をたててしまいました。フラワーパークはさながら剪定の教科書です。
イングリッシュガーデンの先には、まるで森林の中を歩いているようなエリアがあれば、里山のような野原のようなエリアもあります。ローズガーデンにはプリンセス美智子やプリンセスダイアナ(クレマチス)などが植えられています。ローズガーデンは5月に向けて準備の真っ最中でした。今年は、どんな感動に出会う事が出来るのでしょうか。

ローズガーデン
4月のローズガーデン

「浜名湖花フェスタ2021inはままつフラワーパーク」は、3月20日から6月13日まで開催されています。ステージイベントも計画され、ArtView4Hamamatsu展、瀬川明子アートプロジェクト展や特別展示なども行われています。フジ栽培の第一人者「塚本こなみ」さんの手がける藤も見逃せません。広々とした園内で、久しぶりの充実感を味わいました。

浜名湖ガーデンパーク

浜名湖ガーデンパーク
浜名湖ガーデンパークのモネの庭

浜名湖ガーデンパークは、2004年浜名湖花博の会場跡地を整備して翌年に開園しました。入場料・駐車料金は無料です。56haの広大な敷地はウォーキングに最適です。ペットと散歩する方の姿も多く見られます。サイクリングロードも整備されています。

花の美術館(花美の庭)は、花博においてモネの庭として人気を集めました。これだけの花が咲き誇る様を、私は見たことがありませんでした。色彩・高低差・種類・開花時期、それらがすべて計算され凝縮されていて、まさに絵画のようでした。右側にはピンク系統の花が並び、左を向けば全く色調の違う花たち。ヨーロピアンだったり、アジアンテイストだったり、見る場所により印象が変わります。美術館で絵画を一枚一枚見て歩いているような、そんな心豊かな散策でした。

浜名湖ガーデンパーク花の美術館

展望塔近くの花ひろばは、鮮やかな花の虹が描かれています。ブルーの絨毯は30万株のネモフィラ。ガーデンクルーズの水路に映えます。屋外ステージ・ふれあい花壇・こども広場・ユニバーサルガーデン・芝生広場・イベント広場など、天気がよい日は家族連れでにぎわいます。

浜名湖ガーデンパーク花ひろば

管理センター近くの体験学習館では、アクセサリーや木工品やハーバリウムなどの体験を行っていました。魅力的な見本が並び、作業をしている様子も見学することができ、興味をひかれました。

園内には、ガーデンクルーズやロードトレインのたねファミリー号やファミリー貸自転車もあります。

浜名湖沿岸にあり、遠州灘も目の前。フェスタの期間中は海からの風も心地よく、展望塔からの風景は絶景です。浜名湖ガーデンパークの「SPRING FESTA 2021」は4月3日から6月6日まで開催されています。臨時バスやグランドゴルフやヨガの教室などもあり、公式ホームページから参加申し込みが出来るそうです。バラの大アーチ通り抜けは5月8日から5月16日の予定です。

終わりに

浜松市北区にある龍潭寺は、個人的にとてもなじみの深いお寺です。木々に囲まれた古いお寺で、その庭はとても心が落ち着き、家族で何度も訪れていました。歴史的背景を知ったきっかけは、NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」です。井伊家の菩提寺として何度も描かれていました。身近なところに、誇るべきお寺・庭園がある事に気が付きました。
「アメイジングガーデン・浜名湖」として、国土交通省のガーデンツーリズムに登録されたことで、その構成庭園がどのような感動を私たちにもたらしてくれるのか、注目していきたいと思います。

浜名湖花フェスタ2021 公式サイト

https://hamamatsu-daisuki.net/flowerfesta/